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2010.10.29

粉飾決算からの脱却 1

11月号日経トップリーダーの特集記事内で、私が取材を受けた際にお話をさせていただいた内容が掲載されています。
是非、ご覧になってみてください。

10月以降の私のセミナーで、お話をさせていただくようにしていることがあります。
それは、通貨オプション(為替デリバティブ)や粉飾決算の状況にある会社の再建のやり方についてです。

先般、ある経営者の方から、「ご相談があって、どうしても大至急会っていただきたい」という電話がありました。
お会いさせていただいたところ、「すでに、ある事業再生専門のコンサル会社にリスケの指導をお願いしたが、当社の粉飾決算はとりあえずそのままにして、まずリスケをやりましょうということで進んでいる。しかし、粉飾をそのまま放置したままでリスケを行ってそのままうまく続けていけるんだろうか」と不安になって、私の書籍を読んで相談に来たということでした。

多くの中小企業が金融機関から借入をするために利益をムリやり出すような決算を行っているのも事実です。
しかし、そのような状況にあるままでリスケジュールや経営改善が成功し、会社の存続ができるでしょうか。

私は、ムリだと思います。

粉飾をしていると、会社の本当の状況もわかりません。
にもかかわらず、立てた経営改善計画は本当に意味があるのでしょうか?

経営改善やリスケや手段です。

会社にとって最も大事なことは、存続と発展です。

経営改善やリスケは、そのための手段なのです。

粉飾を放置したままで会社が存続できるわけがありません。
いろいろなところにしわ寄せが出てきます。

私は、その経営者に「粉飾を続けたままでの再建や再生はムリです」とお答えしました。
「粉飾を表面に出して会社を立て直していくことが本当の再生であり、それに取り組まないと、当面足下を何とかしただけで、根本的に何の改善にもなっていないと思います。もう一度そのコンサルに粉飾も含めてそこからの脱却を指導して欲しいと依頼したらどうですか」とお話をしました。

経営者からの答えは、「そのコンサルではムリだと思う」ということでした。
その方は、「私と話をしてわかったのは、同じコンサルでもこれだけレベルの差があるということを知った。その
コンサル会社はリスケ屋みたいなものだ」と。

このように言っていただけるのは嬉しいことですが、実はこのようなことが一度や二度ではないのです。この1年くらいで非常に多くなって来ています。

私は、会社再建や事業再生を行うコンサルタントのレベルが下がってきているのではないかと危惧しています。

「リスケ屋」や「会社分割屋」が多くなって来ているように感じています。
やはり、会社の再建や再生は、元銀行マンや元経営者だからといって指導できるほど、簡単なものではないのだと思わざるを得ません。

ちなみに、さきほどの会社は、今は、私どもがその会社の再生をお手伝いさせていただいています。
現在、リスケ交渉が終わり、粉飾を金融機関に説明し、今後の経営改善の方向性を説明するための財務デューデリジェンスと経営改善計画を策定中です。
来月から全金融機関に、粉飾の状況と経緯、経営改善の説明を行う予定です。

「どのようにして粉飾決算から会社を脱却させるのか」

今後のブログで、書ける範囲でその方法を、ご紹介したいと思います。

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