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2010.11.05

リスケはそれほど難しくない、でも・・・

アマゾンビジネス書(カテゴリ:企業経営および中小企業経営)で11/3から5日までベストセラーランキングで「1位」をいただいています。

多くの方に読んでいただいていると言う事実に本当に感謝です。ありがとうございます。

ところで、金融円滑化法やリスケに関する様々な情報が書籍やWEBで得られることもあって、以前ほど会社がリスケジュールを行うこと自体は難しくなくなってきたように思います。

金融機関も相談の対応姿勢も、各金融機関によってバラツキはあるにせよ、概ね入り口で突っぱねるというのはあまり聞かなくなりました。

しかし、リスケジュール(元本棚上や元本減額など)をやったとしてもそれは当面策であることを経営者の方には十分に理解していただくことが必要だと思います。
リスケジュールそのものは、決算書や試算表、資金繰り表、簡単でもいいので今後の売上や経費、利益の見通しを表した計画書があれば、それほど金融機関ともめることなく比較的スムーズに手続き自体は進むと思います。

リスケジュールがゴールではなく、リスケジュールから会社の再建が始まるんだという決意で進めることです。

さらに、リスケジュール中に何をするのか、リスケジュール後(半年後や1年後)にはどうなっているのかをいうことも決めておかなければなりません。

「リスケジュール=返済猶予」

この猶予期間を会社を立て直す期間と捉えて、何としても数ヶ月遅くても1年以内には単月黒字をだし、資金繰りでは借入をしなくても資金繰りが回るような状況に変えていく。

そのために、何をするのか、何に取り組むのかが大事です。

間違っても売上を上げることだけに、取り組んではいけません。
売上を上げると仕入や外注などの支出が伴います。

多くの中小企業の場合、仕入や外注の支払が売上の回収よりも、手前にくることが多いと思います。
これでは、売上を上げれば上げるほど会社は苦しくなっていきます。

(私の書籍「銀行交渉がうまくいく返済猶予成功術」にこのことを詳しく書いていますので、よろしければご覧ください)

「V字回復」という言葉が言われますが、私は、V字回復を目指すのではなく、緩やかな曲線で売上をコントロールしながら上げていくべきだと思っています。

それよりも。売上を上げる前にやるべきことがあります。

固定費の削減と限界利益の増加策です。

固定費と言ってもリストラ(人員削減、人件費削減)ではありません。
役員報酬の削減はやむを得ないかもわかりませんが、人件費以外の科目で、全ての科目を一つずつ洗いだして、徹底的に削減可能額をはじき出だなければなりません。

また、限界利益(売上-変動費のこと)の増加策としては、顧客別商品別マトリックス(詳しくはKRBのHPをご覧ください)を使って増加策を検討することができます。
これ以外にも非常に多くの方法がありますが、それはセミナーなどでご紹介したいと思います。

このように固定費の削減、限界利益の増加策を行った後に、売上のアップに取り組むことが中小企業の立て直し方です。

リスケジュール中は、これらに徹底的に取り組んでいきましょう。

私のクライアントの70%は、売上を上げなくても、固定費の削減と限界利益の増加策だけで、単月黒字を実現しています。

お金の使い方を見直し、顧客と商品を絞り込んで限界利益を増加させる方法を見つけた後に、売上を上げると、ムダな経費が増加せずに、売上の上がった分だけ利益が増加できるような会社になります。

「売上は増えたのに利益が思ったようにでない」

こんなことのないように、リスケ中は失敗は許されません。

「最少の資本と時間で、最大の営業利益を」

これが会社を立て直すキーワードです。

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