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2010.12.13

借入をゼロにして、本当に新会社で事業ができるか?

多額の借入で資金繰りが苦しくなっている経営者の方からのご相談が非常に多くあります。

その中の多くの人が、

「もう一度やり直したい!」

「新会社で、借入を背負わずにできないだろうか」など

借入のない会社での事業の継続を考えているようです。

結論から行くと、借入のない新たな会社で事業を継続していくことは可能です。

しかし、そういうことを検討する前に大事なことがあります。

「なぜ、そういう事態になってしまったのか?」

こういう事態にまで陥ってしまった原因を正確に冷静に把握することです。

こうなってしまった原因を把握し、二度とこのようなことにならないようにしなければ、いくら新会社で借入をゼロにして、事業が継続できたとしても、また同じような事態に陥らないとは言えません。

新会社での事業継続は、多くの周りの方に迷惑をかけます。

当然、借入をしている金融機関。

仕入先や外注先、得意先などの取引先。

そして、大事な従業員。

安易な新会社での事業継続は、社会のモラルを低下させることになります。

新会社での再出発には、それを行うしかないという「明確な理由」と、そうなってしまった「原因の究明」、そして、「新会社での社会貢献」など。

いくつかの条件をクリアできないと安易に会社分割などの手法で新会社での事業継続、現会社の債務カットをやってはいけないと思っています。

会社分割などの新会社での再生は、素晴らしい手法とも言えます。

しかし、それは安易に濫用してはいけない、最後の最後の手段であるべきです。

最近は、会社分割に対する濫用の問題も聞くようになってきました。

新会社での再生を検討することも重要ですが、まず、現在の会社での最大営業利益の確保を最優先に考え、それでもどうにもならない場合に、新会社での再生(事業継続)も検討するというように、新会社ありきでないことが大事だと思っています。

私自身、多くの会社分割に携わってきました。

そこで学んだことは、会社分割は、検討も実行も慎重にすべきであるということです。

やはり、会社分割は先ほども書きましたが、多くの方に迷惑をかけるからです。

新会社での出発を考えている方は、くれぐれも慎重に安易に取り組まないように。

キチンと手順を踏んで検討をしていただきたいと思います。

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