2010.11.10
手帳の季節ですが・・・
そろそろ来年の手帳が売られる季節になってきました。
KRBのスタッフは全員、「7つの習慣」で有名な「フランクリン・プランナー」というシステム手帳を使っています。
私も、今までさまざまな手帳を使ってきました。
というよりも、手帳を渡り歩いてきました。
少しでも使いやすくは当然のことですが。
「仕事の生産性を上げたい」「効率をあげたい」の一心でいろいろなモノを使ってきました。
そこで気づいたことは、「何を使っても同じ」ということでした。
手帳を変えるだけでなく、仕事の仕方、すなわち同時に思考の仕方=思考のプロセスを変えないと、どんなに有名な手帳を使っても、有名経営者が作ったモノを使っても何も変わらないと思います。
使い勝手がいいかどうかはありますが、使い勝手が良いことと仕事の生産性が上がることは別モノです。
当社は、経営コンサルティングを仕事としていますが、スタッフ一人当たり平均15社を担当しています。
代表である私も今は担当数は少なくなりましたが、それでもおおよそ30社くらいは担当しています。
以前は、私一人で60社以上も担当していたこともあります。
当社は土日祝休みです。
スタッフはそれほど残業は多くありません。
夏と年末は1週間以上の長期の休みもいただきます。
それから、なんと、当社の年間休日は128日です。
来年の休日を考えていたときに、何気なく今年の休日数を数えていたら128日でした。
当社の終業時間は17時30分ですが、だいたい19時にはほとんどスタッフは残っていません。
私が「早く帰りなさい!」とうるさく言っていることも影響していると思いますが・・。
同じコンサルティング会社の目線で見ると、一人で10社以上も担当している会社はそう多くはないと思います。
- 「なぜ、残業が少ないのか」
- 「なぜ、短時間で多くの仕事がこなせるのか」
- 「なぜ、少ない人数で多くの仕事ができるのか」
簡単なことです。
「仕事の生産性を上げる」ことに徹底して取り組み続けているからです。
少ない人数で多くの仕事ができると言うことは、固定費が少なく、売上や限界利益が多いと言うことになります。
このことは、当社のような経営コンサルティング会社だけではなく、どのような業種の会社でも実現したいことの一つだと思います。
少ない時間で多くの仕事をするためのポイントは3つしかありません。
- 仕事が発生したら、すぐにブレイクダウンを行う
- 「なにを」「いつやるか」を必ず決める
- やる日を先送りしない
これだけです。
「仕事が発生したら、すぐにブレイクダウンを行う」
やらなければいけないことが発生したら、すぐに取りかかることです。
1週間後の火曜日にやろうと手帳に書くだけでは、普通の人です。生産性は全く上がりません。
仕事が発生したら、すぐにその仕事の段取りを立てるのです。ブレイクダウンするのです。
具体的には、
- その仕事のゴールと目的は何か。
- そのためにやるべきことは何か。これを細かい作業レベルまで分解します。
ここまでをすぐにやるのです。
今日仕事が発生したのに、1週間後にこれをやろうとすると、仕事そのものの内容もおぼろげになってしまい、目的も不明確になってしまうかも分かりません。
すぐにブレイクダウンすることで、おおよその必要な時間の見当もつきます。
「何のためにこの仕事はあるのか」、「何のためにこの仕事はしなければいけないのか」という目的もかならずこの時点で確認をしておきます。
「なにを」「いつやるか」を必ず決める
ブレイクダウンした具体的な仕事(作業レベルだと思いますが)をいつの、何時から何時まで、やるのかを手帳に書きます。
そして、書いたら忘れるのです。
頭で覚えておく必要は全くありません。
そのために手帳があるのですから。
ここで書く内容は、
「TELする」などはもちろんのこと、「11/11 13時●●社▲▲社長からFAX受信予定」というふうに
、ありとあらゆることを書いておきます。
「●●さんに××のことを聞く」「ネットで●●のことを調べる」など。
見栄えの良いように書く必要はありません。
読めればいいのです。
あとは、その日、その時間が来たら、「やるだけ」です。
やる日を先送りしない
11/26にアポがあり、その直前にすればいいと思って、「11/24に●●準備」とスケジューリングする人もいると思いますが、これでは生産性は上がらないのです。
今日が11/10で、11/26にアポがあり、それまでに何かを準備して作成しなければならない場合は、11/11にその仕事をやってしまうのです。
絶対に直前にやってはいけません。
何か急な仕事が入ってきたりすると、当初作成するために取ってあった時間を他にとられてしまうこともあります。
また、ブレイクダウンをしたにもかかわらず、思った以上に時間がかかることもあります。
最少の時間で仕事をこなすためには、仕事は先送りしてはいけないのです。
他にもポイントはありますが、上記3つを実践することで、仕事のはかどり方が違ってきます。
能力やスキルがあるから生産性を高めることができるという場合もありますが、それではだれでも生産性を上げることはできません。
当社のスタッフの中には、今まで会計や簿記を知らなかった社員もいます。
それでも、そのスタッフの生産性は低くありません。
今、これを書いている時間は20時09分ですが、社内に居るのは私だけという状況です。すでにスタッフは今日の仕事を終えて退社しています。(このあと外出先から帰って来る社員はいます)
決して仕事量が少ないわけではありません。
おかげさまで私の書籍を読んでご相談に来られたり、私のセミナーを聞かれてご相談に来られたりと、仕事量で言うと、昨年の2倍以上になっていると思います。
最後に、会社として生産性をあげるためにもう一つポイントがあります。
それは、できれば全員同じ手帳を使うことです。
同じ手帳をつかうことで、
- 共通言語が生まれてくる
- 同じフォーマットを使うことで、コミュニケーションが取りやすくなり、そのレベルが上がる
- どう段取りを組んだのか、どうブレイクダウンしたのか思考のプロセスがわかる
- そうすると、同僚、部下、上司の間で、具体的な的確なアドバイスができるようになるのです。
来年からと言わず、明日から、仕事の生産性を高めてみませんか?
時間を、自分に、取り戻しませんか?