事例詳細|コンサルティング事例

従業員が独立して事業承継、そして私的整理

承継

T社

業種
広告等製作業
売上高
1億円
所有不動産
社長自宅
担保不動産
なし
借入金融機関数
4行(信用金庫、地方銀行、政府系)
借入金額
9千万円

地元に密着した看板広告業として、売上を伸ばしてきたものの、2008年のリーマンショックによって、売上が激減し、赤字が連続し、債務超過に。

ほぼ同時期に資金繰りが苦しいことから、借入金融機関にリスケを申し入れ、少額の弁済で現在に至る。

このころから、社長自身が60代後半ということもあり、専務に借入のことを理解した上で「会社を継いでほしい」と打診。
幾度もの話し合いの末、専務は後継者になることを承諾し、社内の従業員、取引先、銀行に対し、専務による事業承継を発表。

リスケを継続する中で、条件変更時には後継者である専務を同行させ、銀行には後継者であることも伝えた上で、銀行に提出する事業計画書の作成や説明についても後継者である専務が行う。

社長は徐々に実務から退き、専務に対する事業承継の準備が着々と進む中、相変わらず資金繰りが厳しいこと、そして借入金のことが専務には強いプレッシャーになっていたと思われる。

少しでも早くリスケをやめ、借入を返済したいという気持ちから、専務は売上を増やすことに全力を注ぐが、仕入れや外注支払いが売掛回収よりも先行するため、売上を上げることでさらに資金繰りが苦しくなるという悪循環に。

専務の、会社の将来に対する不安。
社長の、専務が資金繰りを改善することができないことへの不安。
微妙にすれ違う気持ちを社長は感じ取り、「このまま会社を承継させて、借入の保証人になったら、専務自身も会社も潰れてしまう」と考え、悩んだ末、専務を後継者にすることを断念。

社長が悩んでいる途中から、私どもがコンサルを開始。

すぐに、再生スキームを立案。

その再生スキームは、
①専務は独立し、新たな別会社を設立する。
②その会社で今の会社の得意先や外注先、仕入れ先、従業員は引き受ける。
③今の会社を破産させるお金もないことから、弁護士による私的整理を進める。
の3つを柱とすることにした。

まず、専務にいつ会社を作るかを決めてもらい、専務自身に今後自分が責任を持ってやってもらうために種々の手続きも専務を中心に全て進める。
また、仕入や得意先、他の取引先も含めて、専務自身に自分が独立して仕事をしたいと説明に行ってもらい、取引契約を自分で主体的に引き継いでもらう。

社長の自宅は、担保設定はないものの売却して返済に充当。

実際に進める中で、「この返済はどうすればいいのか」「この契約はどうするのか」「在庫は...」「機械は...」など、明確にしなければいけないことがたくさんあったが、一つ一つ対応し、解決を進める。
現時点でスキームは進行中のため、これ以上ここでは書けないことから、終了後、残りを紹介いたします。