着服・横領・粉飾

着服、横領。

どちらも盗むことを表しますが、着服は主に金銭に対して使われ、横領は金銭以外の物に対しても使われるようです。
法律面からは、横領が言葉として使われ、自分の管理下にある物を不正に盗むことをいい、罪としては横領罪が適用されます。
他人の管理下にある物を盗めば窃盗です。
着服は、一般用語で特にこれに該当する罪はありません。こそっとひそかに盗むという場合に着服と呼んだりします。
着服したことで起こした罪を横領と呼びます。

理屈は経営にとっては、大した意味はなく、いずれにしても、会社の中で金銭や物が盗まれることです。

盗まれるものとしては、
 ・金銭
 ・会社の製品、商品
 ・事務用品(ペンやコピー用紙など)
がよくあるケースかも知れません。

やはり一番問題になるのは、金銭、それも長期にわたって着服、横領が行われ、多額の金銭が盗まれてしまうという場合です。
この着服や横領が発覚することで、何が問題として起きるかというと、

 
  1. 資金繰りに影響が出る。
  2. 金融機関などの債権者や取引先からの信用、信頼が崩れる。
  3. 他にも社内での不正が起きている可能性が高い。

というようなことがあります。

  1. 過去からずっと粉飾をしており、その会計担当(顧問会計士)に多額の金銭を横領され、リスケをせざるを得なくなり、別会社に違法な手続きで事業を移した会社。
    →ちなみに、この会社はリスケになったときは私どものクライアントで、再建を指導し始めようとしていましたが、経営者に問題があることがわかり、私どもから契約を即日解除しました。
    私どもへコンサルティング料を支払わず、ノウハウだけをうまく盗み、その後、別会社を設立し、違法な手続きで事業を移し、債権者に多額の損害を出しながらも、現在も元金融機関の人を使って、銀行には見せかけの資料だけを出して、会社を整理せずに放ったらかしていると金融機関から聞いています。
  2. 粉飾決算をしていたことで、何が正しい数値なのかわからない中、多額のお金を横領され、資金繰りに困窮し、金融機関に対しやむを得ずリスケを要請。
  3. 現金のよる売上の回収を行っている会社で、少額から多額の金銭まで数度横領が起きた。この会社もリスケ中で、決算は粉飾していた。
  4. 金銭の横領が発覚し、他に何もないかどうかを調べたところ、商品の在庫も合わないことがわかり、棚卸しについては別の社員が資料を不正に作成し横領していた。
  5. 食料品などを販売している会社で、細かい在庫管理を行っておらず、常に少額の商品を社員が持って帰っている可能性がある。しかし、経営者自身も細かいことをするよりも売上さえ上げれば何とかなるという考えかたで経営をしていることから、いつも在庫の数値が合わず、仕入率も改善されない。

②以降は、私どものクライアントの過去の姿を切り取ったものです。
現在は、決算の粉飾も正し、横領や着服が起きないような体制、仕組みが整備されています。

粉飾は着服、横領の温床

この着服、横領の会社でほぼ共通しているのが、粉飾であったり、在庫を重視していない経営管理体制です。

経営者が経理担当者に資金管理を任せきりにしていたり、正しい会社の実態を把握していなかったりすることが原因の一つです。
また、経営者自身の経営姿勢にも問題がある場合が多く見られます。

売上至上主義
・・・・売上さえ上げていれば良い。
目先重視
・・・・目先のことだけしか考えておらず、先を見た経営ができていない。
組織運営を未熟
・・・・組織の運営にはルールがあります。しかし、そのルールを経営者自身が守っていないことから、それを見ている社員も守らない。
ダブルチェックなどの管理ルール、体制がない
・・・・伝票や商品とお金がは一対一で動く、別の人を含めて二人でチェックするということができていない。

会社で不正が起きる原因は会社にあります。
会社が起こさせていると言っても過言ではありません。
会社に仕組みとルールがあり、それが運用されている会社では不正が起きにくく、社員の心にも不正の芽が生まれることはありません。

不正を起こさせない仕組み、ルール作りと運用が会社の役割であり、経営者の仕事であることを忘れて、不正を引き起こした社員の責任だけを追及しているようでは、同じことが何度も起こってしまいます。

あなたの会社には、不正を起こさない仕組みやルールがありますか。

それがきちんと運用されていますか。

不思議に思うことがあります。
黒字を何年も続いている会社は、このような不正が起きたということをほとんど聞いたことがありません。

「一事が万事」

一つのことをきちんとできる会社は他のこともきちんとできるということなのだと思います。
逆もしかりです。
着服や横領が起きている会社はどれも資金繰りが苦しく、赤字の会社が多いように思います。

まずは、不正が起きない仕組み作り、ルール作りを行い、それを運用すること。
そうして、粉飾を行っているのであれば、何年かけてどう修正をしていくのかをきちんと決め、そのための目標を設定し、それに向けて取り組んでいくこと。
三つ目は、経営者自身の経営姿勢、経営に向かう気持ちを常に正す。

 

粉飾くらいでそんなことは起きないと思っているようでは経営を甘く見ています。
粉飾も、着服も、横領もあってはいけないことです。

 

是非、私たちと一緒に健全な経営、安心できる経営を作っていきましょう。

実際に、着服や横領が起きたときには、法律面、資金繰り面、金融機関対応などスピーディーな対応が必要です。
私たちには、そのノウハウと経験があります。
また、粉飾の是正についても、数多くの実績を持っています。

いつでも私どもにご相談ください。

なお、個別相談の枠には限りがありますので、お早めに申し込みください。